除夜の鐘 108つとは?!
2020年12月29日 09時15分 年末年始が近づいて来ると、神社とかで「除夜の鐘」が聞こえてきますよね。中には鐘を突きに行く人いるようです。みんなはどうですか? ちなみに、「除夜」とは「大晦日の夜」を意味するとのこと。
除夜の鐘の音を聞くと、1年の終わりと、新しい年の始まりを感じて気が引き締まったりしませんか?。
さて、「除夜の鐘」と言えば、108回つくことがよく言われていますよね。
この「108回」という数ですが、「煩悩の数」という説は有名ですよね。
仏教では、人は「眼(げん)、耳(に)、鼻(び)、舌(ぜつ)、身(しん)」、そして第六感がはたらく「意(い)」…すなわち心の感覚を持っていると考えられています。これが6つの感覚。
その感覚には受け取られ方があり、「好(良)、悪、平」の3つ。さらには「浄(きれい)、染(きたない)」の2つに分類されます。これをかけて、6×3×2=36個。
加えてこの営みが、「前世・今世・来世」…過去、現在、未来の3つの時間軸に分けられるということで、「36×3=108」。 すなわち、108の煩悩ということになるそうです。
他にも、108という数字は「とても多い」ということを表しているとか、1年の月の数(12)+二十四節気の数(24)+七十二候の数(72)=108となり、1年間を表すのでは? という説など、いろいろな考え方があるようです。
なぜこんな話かというと、今日の練習で陸上競技部は、煩悩を払うため、108本走を行いました。部活動はいつも心と体の両面を鍛えています。今回はそのことがはっきりと実感できるトレーニングでした。当然、個人差が出ますが、早く終わった人が応援したり、声をかけたり、とても温かな雰囲気で支えあっていました。だれも声をかけていないときに、一人目として声をかけるにはどんな場面でも勇気がいりますよね。女子で遅れている人にずっと声をかけ続ける男子部員と男子キャプテン。その声に呼応するかのように一緒に走り出した女子。そして1年男子2人も続き、そして全員が一緒に、自分たちの煩悩の数を超えて励ましながら走り続け、ついに全員がゴールしました。一人ではできない練習です。遅れても最後までやり切っている人がいなければ、その人を励ましながら走ることもできない。仲間とともに練習するとは、こういうことも含むのです。自然と突き動かされたその姿に、思わず心がしびれて、感動しました。
108本走る10回目ごとに、今年の反省や来年に向けての目標、決意を叫びました。宣言するってイメージです。
「いつでもあいさつをする」「すぐ返事をする」「国語頑張る」「理科頑張る」「英語得意になるようにする」「早寝早起きする」「ものを大事にする」などの生活面から「来年は全国大会へ必ず出場する」「3000m8分台」「1500m4分台」「100m12秒前半出す」「しんどくなっても手を抜かない」「いつも笑顔で頑張る」「練習中は弱音を吐かない」などの競技面も。さらには、「家で手伝いをする」「今まで以上に親孝行する」「弟、妹に優しくする」「時間を守って片付けをする」「感謝の言葉を言う」など、聞いているだけで心が温まる決意ばかりでした。最低でも一人11個も決意が宣言されました。中には13個、14個と続けて決意を言う人もいました。今年、良い締めくくりをして、来年新たに羽ばたく飛躍の年にして欲しいです。